電験三種という資格の話 その1

pauperの記事に9月まで忙しいと書いたけど、
その忙しさの全ての元凶となった資格の話。
試験日は9/2だけど自分の中で勉強に一区切り着いて、あとすることは気が向かない復習ばかりになりそうなので、
リフレッシュの為(?)と、これから電験三種を頑張ってみたいという人の為に色々書こうと思う。
果たしてこんな記事に興味あるTCGプレイヤーがいるのだろうか、うーん…。


◆そもそも電験三種とは?
よく電験三種という言葉が独り歩きしてるけど、正式名称は第三種電気主任技術者といい、
高圧の受電設備、配線などなどの機材(事業用電気工作物って言います)の保守管理をするための資格。
後は電気工事の監督とかも可。
工場、発電所、変電所を始めとして、事業用電気工作物が設置してあるビルや商業施設なんかでも絶対に一人以上主任技術者を選任しなければいけないので、需要が広く給料もそこそこ貰えます(最重要事項)
聞いた話では平均年収が未経験でも約500万弱、独立して仕事の幅を広げれば年収1000万も夢ではない思う。独立には実務経験が5年必要なので、その辺りも加味するとハードルはかなり高いけど。
現在技術者が減ってきているので、今後の需要は更に高まるんじゃねえかなと思う。
俺が将来独立するかどうかは知らん。
とはいえ俺自身将来の選択肢を広げたいという野望はあるので、取っておいて損は無いだろうと思ってる。

電験三種は理論、電力、機械、法規の4科目があり、1科目合格すれば後の2回は合格科目の受験が免除される。
これを元に、1年に2個、2年で2個、予備で3年という受験戦略がよく取られる。
(正直あんまりオススメしない受験法。理由は後程)
合格点は6割だけど年によって下がることもある。最近は全科目55点合格がデフォルトになりつつある。
法規以外の科目はは20問(1問5点)、選択肢5つ、選択問題アリ。
法規は特殊なので後で解説。

勉強を始めた当時(去年末)目標が何もなく自堕落に過ごしてて、何か頑張ってみるかと手を出したのが全ての始まり。
電験三種がかなり難しいことは知ってたけど、学校でもサポートしてくれるという話だったので挑戦してみることに。

ちなみに合格率は大体10%無い。最近は7.5~9%をウロウロしているイメージ。
受験制限が無いというのも理由の一つだとは思うけど、
同じく受験制限無しの電気工事士2種が50%前後、1種が25~30%辺りなのに対して難易度が高いのは明白だろう。
電気工事士はぶっちゃけ過去問覚えれば合格するので、電工2種→電工1種→電験3種と段階踏んで受けた人は同じ感覚で行くと絶対に止まる)


さて、
これから勉強をしてみようという人の中で、——
・電気の勉強を一切勉強したことが無い人へ。
経験無しでこんな資格に興味持つくらいなら英語勉強した方がよっぽど有意義。
それでもやりたいんだ!って言うなら最低でも電工1種取ってから出直して来い。冗談抜きで。
正直電工1種ですら実際社会で役に立つ部分クッソ少ないので一切オススメする資格じゃないけど。

・電工2種以上持ってて電気の勉強もそこそこしてる人へ
少なくとも俺の様に何か頑張ってみるかで手を出していい資格じゃないので、
生半可な覚悟じゃ絶対に落ちるということを下を読んで理解して欲しい。
特に法規。一番難しいって言われてる機械は二の次。
ぶっちゃけ法規勉強した後だと「まあ機械なら落ちても来年もう一回勉強して取ればいいかな」と思えるのはある意味病的だと思う(俺が)。
理論と電力は落ちる気がしないので除外。


では、本題の中身についてのお話。
理論、電力、機械、法規の順で話をする。

◆理論
まあ基礎。
基礎的な電気回路、交流、直流から電子回路、交直両方におけるコイルとコンデンサ、抵抗との関係性についてと、
電磁気(磁束、磁界、ファラデーの法則)についての話が大半になる。
勿論、三相電源、三相負荷についても触れるので、この辺りをきちんと理解できてないと合格は恐らく難しいんじゃないかなと思う。
むしろ三相分からずに合格しても絶対に電力機械で止まるので理論勉強中にちゃんと勉強しとけという話に。
そしてこの辺を理解する為にベクトルやらを理解する必要がある。
微分積分は別にいらん。

電力、機械、法規の勉強前に理論をほぼ完璧にできないと話にならないと思う。特に電気関連。
電磁気を使う場所はほとんど機械だし、その機械でも言うほどは使わないのでギリギリなんとかなるかもしれないけど、
かじった程度の知識は必要になるのでやっぱり勉強するのが吉。
(具体的にはφはIに比例する等々)


◆電力
理論は基礎だからさぞ理論が一番簡単なんだろうと思わせて実は一番簡単な科目。
内容は発電所に関することと送配電、変電に関する事項。
基本的に記憶科目なんだけど、覚える式は少ないし、用語で覚える部分は一つ一つが重要な意味を持っているので結構覚えやすい。
ただし、最近は必要としてくる知識の幅が若干広がり傾向にあるのでちょっとだけめんどくさい(それを含めても一番簡単な科目だと思うけど)。
必要な知識が法規と被っている部分も多く、機械ともそれなりの関係性があるので重要科目。
電力は点数を取る為に勉強するというより、法規と機械の為に勉強する意味合いが強い気がする。あくまで俺個人の感想だけど。

あと、個人的には知識として原子力発電と他の発電とではどのくらい発電量に差があるのか学べたのは面白かった。そりゃぁ原子力発電手放したくないよなあって思う。
まあ俺の推しは地熱発電だけど。

俺が1年で2科目ずつの勉強法をオススメしないのは、理論が根本を占めていて2年目勉強するタイミングでは忘れている可能性があるというのが一つ。
次に、残りの3科目はそれなりに関係性が深いので一気に勉強してしまった方が知識が定着しやすいというのがもう一つの理由。
時間が無いとかの理由でやむを得ず分けるとしても、
1年目理論全力(または前提として理論は完璧にしておく)、2年目以降は可能な限り広く勉強するという戦略をオススメする。
最悪3年経って免除期間無くなっても、他3科目受かる実力があればもう一度理論を受けたとしても一発合格は簡単だと思う。
ハンターハンターで念能力取得した奴がハンター試験簡単に合格できるのと同じ理論、あると思います。

◆機械
電験三種のラスボス(笑)
モーターについてのイメージが着き辛い上に、知識も専門的すぎてこれホントに勉強する意味あるんかと文句言いたくなるし範囲も広くてヤバい(語彙力までヤバイ)
でも法規勉強して、「あ、これいるわ」となるだけ救いはある。
変圧器、電動機、発電機で4~6割前後が埋められているので、ここがなんとかなれば合格にはグっと近づくという点からもモチベは維持しやすい。
後はパワーエレクトロニクス、照明、電熱、自動制御、論理回路と広範囲で4~5割くらいの問題になる。
俺は変圧器、電動機、発電機で4~5割、残りで2~3割取るという戦略にした。
後半の科目の文章題を捨てて計算問題に特化することで実現するつもり。うまく行くかは知らんけど少なくとも過去問研究して傾向を調べた上では最低でも60点、うまく行けば80点(簡単な年とか)は点が取れる計算になった。
自分の中ではかなり勉強したけど、まだ足りてねえんじゃねえかと不安になるくらいには難しい科目。
まあ電験三種には裏ボスがいるんで正直機械はどうでもいい。


◆法規
まずは点数についての話。
法規は他科目に比べて試験時間が短く、問題数も少ない(他20問に対し、法規は16問となっている)
で、
問1~10は1問6点、
問11~14は6点or7点、
問15、16は7点となっている。
13~16は計算問題確定で、計算問題が全部合えば27点が取れるようになっており、
計算を全問正解して12問ある文章題を半分正解(6問*6=36)すれば合格できる構成になっている。
まあ年によって変動するけどここ最近は計算全部合ってれば12問中5問で合格できるように合格基準が下げられてる。

記憶科目と聞いて、今年は理論、電力、機械の3科目に注力して法規は来年に回すという戦略を取るつもりだったけど、思ったより早く上3科目の勉強が終わったので手を出すことに。
取れそうな科目範囲は広ければ広いほど有利なハズだしね。
そんなわけで勉強を始めて3日後、俺がこの科目について抱いた感想はこうだった。






















ファッキンゲロカスウンコウンコクソ科目

(語彙力皆無)



せっかく他3科目が点数取れるようになってきたのに、
最後に手を出したのがこれのせいで一時期もう電験三種諦めようかなと悩むくらいに法規のせいでモチベを喪失した時期があった。それくらいには最悪な科目。

・何がそんなにモチベを喪失させたか。
俺は基本的に記憶科目は苦手で、
覚えるにしてもそれなりの条件とか式から基づいた結果から得られるなんかの納得できる理由が欲しい。でないと覚え辛い!って人なんだけど、
電験3種の法規は「必要な部分はイメージはできるけど単純に覚える数値が多すぎる」ので覚え辛いし、かつ覚える範囲が広いので勉強始めた当初は、

f:id:pinky114:20180813001337j:plain


こんな感じ。
結局必死こいて何とか覚えたけど、実はこれは序章だったりする。
ここで第二の壁が俺を襲う。
こちらの問題を見て欲しい。

f:id:pinky114:20180813003204j:plain


イは勉強していれば磁気と分かる。
ウも勉強していれば一時停止と分かる。まあイが磁気な時点で一時停止しかないんだけど。
で、ア。
アの解答次第で点数が取れるかどうかが決まります!
…俺には設置と維持で点数が取れるかどうかを分ける意味が一切分からんのだが?
なんとなく維持っぽいなって感触はあるけど条文には設置が多く出てくるので実際これが本番で出てきたらメッチャ悩むと思う。
設置時点で要件満たしてなきゃ維持もクソもないし、維持=設置時点で気を付けるって意味でもあると思うんだが俺だけか?俺が頭悪いのか?
ちなみに実際の答えは維持。勉強すればする程分からなくなる問題って全部消えればいいと思うの。
そもそも設置って条文の中には結構頻繁に出てくる方なので選択肢としては捨てていい部分だし、(つかこんなとこ覚えるなら他覚えた方がいいっていう)
これを覚えたところで実際の業務に何の役に立つのか教えてくれマジで。
しかも何が怖いってこれ平成29年の問題。
最新の問題ですらこれなんだからそりゃ事故減らねーわけだわ。
前提として条文の知識の問題を出すとしても業務で使ったり知識として必須な部分を軸にして問題にしろやって話。
部分点とかあるテストでこれなら全然許せるけど、設置と維持で6点or0点はさすがに酷すぎる。
おまけに29年は問11でも(答えには直結しないのでギリギリ許せるけど)「状況」と「環境」で選択迫る奴もいる。もうほんと意味分からん。
少なくとも無駄に惑わせる必要性は一切分からない。
数値を変えて惑わせたり、穴埋めの意味としてはどちらも通じるけど肝心な部分が違う過電流遮断機と地絡遮断機とか、その辺で選択させる問題が神問題って知るのにそう時間はかからない。やれば分かる。

事故を減らしたいんだったら定期的に講習の参加が必要とか、更新がいるとかの措置を取ればいいのに、
それすらせずに「ややこしい問題を増やす」で対応←!?!?!??????
呆れるわ。そりゃやる気無くすわ。
根本を見て見ぬフリしてムチャクチャな対応して解決しようとするなんてまるでどっかの国の政府みたいだぁ(直喩表現)。これ以上は荒れるので何も言わない。

これは俺の性格的な話だけど、わりと完璧主義寄りな人間なので、最低でも7割は取りたいし可能なら8割くらいの点数を取りたいと思っている…のだが、
覚えても上のような問題のせいで勉強が無駄になる可能性があり、取れる点数は不安定。
かつ問題の傾向も掴みにくいので効果的な勉強というのがかなり難しい。
傾向とかを見た上で点数が安定して取れそうな部分だけで見ると丁度合格点前後。正直かなり不安だけど、これ以上勉強しても合格できる確証が得られる気がしないので、
「一応合格やし5.5割ギリギリでええわ」と開き直って妥協することで解決した(と思いたい)。
ここに至るまで2週間くらいかかった。半分ノイローゼなってたと思う。
これが7月下旬の話。

まあここまで勉強してきた以上最後までやるけど、法規がこの問題の方式を続けるのであれば事故件数は変わらず、どころか電験三種合格者は必要な部分を覚えるのではなく条文を覚えるのでむしろ事故が増える可能性すらあるだろうと予言しておく。
正直俺の法規への恨みが伝わればそれで十分なんだけどね。
あと俺は法規が落ちたら電験三種を諦めるつもりでいる。来年から就職勢だけど、就職しながら法規を勉強する気は恐らく一切起きないんじゃないかなと思う。上みたいな文句ばかりになるのでストレスでハゲそうだし。


で、試験後にもう一回記事書くと思う。
自己採点結果と使った教材、コツとかその辺をもうちょい詳しく。
何で今書かないかって?
自信満々に書いて実際落ちたら説得力皆無やん? そんだけ。
(実際落ちてたらクッソ恥ずかしいし。それでも何使ったかとかは書くけど)


※ほんのちょっと追記
法規の傾向のことを散々貶しまくったが、
最近では法規の文章問題は平成25年の過去問(問2を除く)と27年の過去問が良くできていると思う。
H25問2も…まあ意味が通じる時点でアウトなのは間違いないけど、「流石に条文に電圧じゃなくてこの文字はねぇだろ…?w」って考えれば答えが出るって意味でもクソ度は低め。
一部簡単すぎる問題はあるけど、全体的にこの知識は持っておいて欲しいという意思(?)が感じ取れる。
法規の難易度ってH25年度のくらいで丁度いいと思うんだよなぁ…。
前提条件として難易度がH25くらいだとしてくれるなら、今以上に計算問題をもっと少なくして「知識を広く知っているか」について精査すりゃいいだけなのに何でしないんだろうね。
少なくとも最近の「もう私たちにはまともな文章問題を作る技量はありません」って宣言してるような意味不明な穴埋めの条文問題はもう飽き飽きだ。見たくもねえ。


あと電験三種の記事書いた直後にアクセス数跳ね上がってるの草生える。
(ブログの方向性)これもうわかんねえな


※さらに追記
以下、2018年9月2日、受験後の記事です。 

tcgiroiro.hateblo.jp